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2013/07/27

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 日本音響学会 学生・若手フォーラム
       メールマガジン 第10号


        2013年7月27日 発行

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 ◆フォーラムNews! 第1号「SiSEC 2013:音源分離性能の評価結果が公開へ」
 ◆便利なツールでウキウキ研究 第1号「Pythonで始めよう、音響信号処理」
 ◆国際会議体験記『ICA2013』をWebにて公開中!

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  フォーラムNews! 第1号
 「SiSEC 2013:音源分離性能の評価結果が公開へ」
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 こんにちは、日本音響学会 学生・若手フォーラム 幹事会 です。暑い日が
続きますが、いかがお過ごしでしょうか。この号から新しい企画が始まります。
その名も「フォーラムNews!」。幹事会員が持ち回りで、(自分的に)アツい
トピックを独断と偏見で選んで自由に語る、という企画です。記念すべき第1
号は、NTTの伊藤さんです。それでは、伊藤さん、よろしくお願いします!

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SiSEC 2013:音源分離性能の評価結果が公開へ

 音源分離の国際キャンペーンSiSEC 2013の性能評価結果が、まもなくweb
公開されます(http://sisec.wiki.irisa.fr/tiki-index.php)。音源分離
は、いろいろな音がまざった観測音をそれぞれの音源に分ける技術であり、
複数人会話の音声認識・自動議事録の作成・補聴器など、さまざまな応用が
期待されています。ところが、音源分離のアルゴリズムの評価においては、
研究機関ごとに評価用データベースや評価指標がまちまちで、性能を比べる
ことがむずかしいという課題がありました。SiSECは、統一した評価用デー
タベースと評価指標をもちいて、参加者から寄せられた分離音を比較するこ
とにより、あたらしい知見を得ることを目的とするキャンペーンで、今回で
4回目の開催となります。今回は、「移動音源」、「非同期の録音機器によ
る分散マイク処理」というタイムリーなタスクが加わり、合計5つのタスク
にのべ約20の研究機関が参加しています。上記のwebページには、何百とい
う規模の音のサンプルがアップロードされるので、最先端の音源分離技術で
どの位のことができるのか体感することができます。また、SiSECの評価用
データベースは無料でダウンロードでき、論文の実験などにも使うことが
できるので、最先端の技術を自分で実装しなくても比較ができるというの
もメリットです。

伊藤 信貴(NTT)
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 便利なツールでウキウキ研究 第1号
  「Pythonで始めよう、音響信号処理」
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 皆さん、日本音響学会の研究発表会で様々な信号処理手法を学んでも、自分
で実装するのは敷居が高いという方も多いのではないでしょうか。最近はフリ
ーソフトウェア(オープンソースソフトウェア)で、様々な音響信号処理を行
えるツールやライブラリも充実してきています。今号では、人気のスクリプト
言語「Python」で信号処理などを行えるライブラリを、日本大学の大塚さんに
ご紹介していただきました。

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 プログラミング言語のPythonには便利なライブラリが数多く存在します。今
回はその中でも音響信号処理に役立つライブラリを紹介させていただきます。

■信号処理に関するライブラリ

 行列計算などの数値計算ができるライブラリに "NumPy"
(http://www.numpy.org/) というものがあります。Pythonは動的型付き言語で
あるため、C言語などの静的型付き言語に比べ、数値計算の計算時間が大幅に
かかる問題点があります。そこで、NumPyでは内部をC言語によって実装するこ
とより高速で動作するようにしてあり、上記の問題を解決しています。Python
ではこのNumPyを基に数多くのライブラリが作られています。
  NumPyを基にしたライブラリに、"SciPy" (http://www.scipy.org/) と
"matplotlib" (http://matplotlib.org/) があります。Scipyは数学、科学、
工学のための数値計算ライブラリです。Scipyを使うとフーリエ変換や積分と
言ったことが計算が可能になります。matplotlibはグラフ描画ライブラリであ
り、様々な種類のグラフの描画を可能にします。 "NumPy"、"SciPy"、
"matplotlib”の3つのライブラリを用いることにより、数値解析で有名な
Matlabに近い機能を使用することが可能になります。

■非負値行列因子分解 (NMF) に関するライブラリ

 NMFとは音響信号処理の手法の1つです。スペクトログラムを非負値の行列
とみなして因子分解をすることにより多重音解析ができるというものです。
このNMFを実装したライブラリに"nimfa" (http://nimfa.biolab.si/) があり
ます。nimfaはスタンダードなNMFのアルゴリズムに限らず、Bayesian
nonnegative matrix factorization Gibbs sampler や Probabilistic
nonnegative matrix factorization などの数多くのアルゴリズムも実装され
ています。更に、乖離度の計算やスパースの測定などNMFを使う上で必要にな
るであろう機能も数多く実装されています。このような豊富な機能を統一的
なインターフェースで使用することができます。

■まとめ

 紹介したライブラリ以外にもPythonには数多くの便利なライブラリが存在
します。特に、機械学習関連のライブラリが豊富なので、ぜひPythonを利用
してみてください。

大塚 匡紀(日本大学)
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 いかがでしたでしょうか。今後もこういったツール紹介を続けていきたいと
思いますので、よい情報がありましたらぜひお寄せください。「こういうツー
ルを紹介して欲しい」というような要望でも歓迎です。


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  国際会議体験記『ICA2013』をWebにて公開中!
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 学生・若手フォーラムの幹事 5名が、2013年6月2~7日にカナダのモントリ
オールで開催されたICA2013(正式名称:International Congress on Acoustics)
に参加しました。ICAは各国の音響の学会が参加する、3年おきに開催される
大規模な国際会議で、今回が21回目の開催になります。
 今回は、通常の体験記だけでなく、国際会議に初めて参加する人が抱く、
「どんな格好で発表するの?」,「いくらくらいかかるの?」という疑問を
アンケート形式で執筆者に質問し、回答してもらいました。体験記は、学生・
若手フォーラムのWebサイトにて公開していますので、ぜひご覧ください。
http://www.asj-fresh.sp.m.is.nagoya-u.ac.jp/experience-notes/conference/ica-2013

 学生・若手フォーラムでは,国際会議の体験記を随時募集中です.執筆に
ご協力いただける方は,フォーラムまでメールをお願いいたします.


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          編 集 後 記
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 「フォーラムNews!」、「便利なツールでウキウキ研究」と、新企画盛りだ
くさんで構成したメールマガジンはいかがだったでしょうか。今後も新しい企
画を積極的に始めていきたいと思いますので、ご期待ください。「こんな情報
が欲しい」など要望があれば、ぜひ下記連絡先にお寄せください。「俺に書か
せろ!」「私にも語らせて!」という人もぜひご連絡ください。(北原)


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